詩人:soul
空に刺さりそうなビルがいくつも立ってる
街路樹はうなだれた様子
数えきれない人達
追われるように生き急いで
その中で逆流しながら
見ていたんだ
その中で彼は笑っていたんだ
理由も意味も無いことを
本当は皆知っていたんだ
四角い箱の中で
四角いテレビを見てる
騒がしいニュースが今日も悲しみを放つ
コメンテーター 名演技 数分間の記憶力
濁った水みたい
垂れ流して言葉は氾濫してる
そんな風景を見ていたんだ
その中で彼は笑っていたんだ
理由も意味も無いことは
始めから皆知っていたんだ
世界平和を掲げて争ってる
平等を歌って自分の顏を忘れてる
知らない事を知らないままで
ただの情報に流されてる
コンクリートの熱で感情が蒸発してる
街角で少女は愛を買ったって笑ってる
漫画の世界に憧れて皆同じ様に笑ってる
でもそれが美しいことなのか
それが美しいことなのか
最新型の喜びを手に入れて
皆幸せと歌ってる
そんな風景を見ていたんだ
その中で彼は笑っていたんだ
理由も意味もないことを
何も要らないことを
本当は皆始めから知っていたんだ
知っていたんだ