詩人:中村真生子
うららかな秋の午後。集まった者たちで始まったとりとめのない会話。やがて互いの心と心が響きあい一つになった心がそれぞれの中に還っていく。その瞬間の確かな存在感。今、私はここにいる。確かに、私はここにいる。ただ存在するという心地良さとともに…。傍から見ればなんでもない雑談のひとコマ。人は人と響きあうことで自らの存在感を感じるのだろう。季節(とき)と響きあっていのちを紡ぐ野の花のように…。