詩人:高級スプーン
一人で居るのが好きだ
友達はケータイだけ
穴に棒を突っ込んで
スッキリするなら
愛なんて要らない
毎日を憂欝に過ごして
長持ちしない人生を送る
それでいい
朽ちていく景色を
生かし続ける為に
影まで白く塗り潰す
地下鉄に吹き込む風は
とうに死んでいるのに
トマウマを持たずに
自分に負荷をかけずに
生きている人は一握り
そのうちの何人が
幸せを感じているのか
生きるのが嫌なら
死を考えなくても
いつかは逝ける
薄暗い階段を登り
地上に戻ると
頬に雨粒が当たった
満たされも
癒されもせずに
失う日々を送る
何もかもに甘えながら
悲しみの上に
チャリを置き
ふらふらと歩いている
最低だ
でも
今の弱さが心地良いから
もう少しだけ
浸かっていたい