詩人:どるとる
買ったばかりのカメラで何を撮ろうかな
少し値段は張ったけど 新品のカメラはとても素晴らしい
好きな人の笑顔を撮ろうかなとカメラ構え
レンズをのぞき込んだら そこには君の拗ねた顔が写ってた
カメラをのぞいて
いろんなものが レンズの丸い世界に
いつもとは違って見えるふしぎ
楽しいね
空を撮るのもいい
人を撮るのもいい
建物を撮るのもいい
花を撮るのもいい
自分撮るのもいい
三脚たてて
みんなで撮るのもいい
だけれど一番僕が撮りたいのは君なのさ
とびきりの笑顔たたえた君なのさ
ほら笑ってよ
撮りますよ
カメラを構えた僕は
君と頬すりあわせて
カメラのシャッター切った
まばたきしたから
もう一回
ピントずれたから
もう一回
何度でも何度でも
ふたりの思い出はシャッターを切るたび形になって増えてゆく
レンズの中の記憶がふたりの思い出になる
ほらファインダーのぞいてごらん
いろんなふたりが見えるから
ほらあなたもレンズをのぞいてごらん
いろんな思い出がよみがえるよ
このシャッター一回で時間を閉じ込める
楽しいことも
悲しいことも
カメラは形にする
ふたりの思い出をいくつでもこのカメラで撮ろうよ
アルバムにも入りきらないくらい
たくさんたくさん
盛りだくさん
この思い出カメラで
レンズ向けたら
笑ってくれよ
ハイチーズで
シャッター切るよ
準備はいいかい?
今一番の君を
撮ろうかな。