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[130008] それは涙(別れ)じゃねぇ

詩人:まとりょ〜鹿

この世に置き忘れたモノなんて何もない

見知った街を飛び回る俺は世に言うお化け

別に意味なんて無いのに漂って

後悔なんて忘れる程にたくさんしたし

別に本当に意味もなく漂ってるだけ

なのに何故か身体は鉛のようで

気だるさを連れて俺はいつもだった道をなぞる。

後悔は無いんだ
ただ普遍的な日常に
かったるく欠伸をくれて

元々人付き合いが苦手で

でも何故か無性に人付き合いを求めたモンだから

無情な時を恨めしく涙を流すお前に会った

別に忘れてもいいんだ。

いつもみたいに薄情な口を叩けたら


”どれだけ幸せだった事だろうな?”


口に出した瞬間
本当に溶け出した
幽体浮遊も終わり
最高を飾るはいつも涙か

こんな生理的現象なんざ求めて堪るか

涙なんざまっぴら御免だ。

お前も何時まで泣いてんだ
酷い形で潰れた前の俺は
真っ赤真っ赤で汚ならしい
だから頼むからさ服も手も汚れっからさ

もう抱き締める腕を緩めてくれよ。

もう本当に忘れっちまえよ馬鹿女

溶けてく俺
違ぇよ、違ぇって
目から溶けてんだよ
泣いてなんかねーわ
涙なんざまっぴら御免だ

お前も泣くなよ頼むから
俺は溶けだして広がって
いつもお前の近くで形なく漂ってやっから


お前は俺の存在を消してくれないか?
じゃないとまた、お前に惚れちまうからさ

2008/08/02 (Sat)
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