詩人:剛田奇作
死んだ動物を見て
かわいそうと思った
慣れてくると
ただの死体だと思うようになった
あるとき
ふと美味しそうだと思った
死体を食べてみた
うまかった
もっと食べたいと思った
死体で金儲けができそうだと思った
考えた
たくさん殺す方法を
進歩だといってすべて許した
誰のための
何のための進歩なのかは触れなかった
そして
考えた
命をもっと
美味しくする方法
いっぺんにどっさり集めて金に代える方法
命を
命を
命を
いただきます
おかわり
おかわりおかわりおかわりおかわりお
かわりおか
わりお
かわ
り
ねぇ
母さん、人間がいるよ