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[172836] ずっと忘れていた続き

詩人:さらら

 




砂のよな時刻に


バスをいくつも


幾つも見送る


その窓辺に君


映るよな季節の風は


かなしみとは逆に


爽やかで


鮮やかさ余計 苦しい



砂のよな時刻は


さらさらした音色


五感に刻んで


記憶の向こう側で


微笑んでいる


_________________




今度は砂のよな時刻では


ないんだ



死と生の背中合わせ



あのこは懸命に生きている



バスに降り乗る人たち


向かうのは時の駅

空港



いつも旅のためトランク備えて


乗らず見送る


トランクに座ったまま


乗ってしまえば


人生変わってしまう180度

まだ小さな背丈だった


あのこがバスに乗り


窓から横顔










いつしか
ラジオから流れて来る



__________________




僕はあの頃のトランクを


どこかの駅に


忘れてしまったまま



違うカラーの新たなトランク探し求め



別方向に背を向けて


かなしみを苦にせず


生として受け止め


ずっと忘れたままの続きを

画く












2011/12/18 (Sun)
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