詩人:剛田奇作
わかってるよ 海は広いことくらい わかってるよ 夏空は青いこと わかってる セロリはみずみずしいわかってる あなたにもう会わない わかってる 遊び方を知らなかっただけ もう わかってる 部屋が生ぬるいね本当はひとつも わかってなんかなかった 私は女だけれど 女に恋をしたことが二回ある わかってる 思い出さないって 男を愛するより 切ないから 折り紙で小さなヨットを作ったら夕方まで浮いていれるかしら 私の思い出をかけよう