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詩人:どるとる
人の命を簡単に奪う戦地の空を見る少年や少女の瞳に映る燃え盛る真っ赤な空と
幸せに平和ボケしている日本の馬鹿なガキ共の瞳に映る空はまるで違う
あなたの目線で見える世界
アングル変えれば
地獄にも天国にもなる
だが、ガキ共の瞳に映るのは単なる欲望と薄汚い金への執着だ
戦場に揺れる名もない可憐な花と都会の花屋にある気取った花とでは価値が違う
きっと戦場に咲く花は値段がつけられないくらいに尊いものだ
花屋にある花など
それに比べたら
ただのごみ屑だ
日々流れる血と
消えてゆく命は無意味な戦争の果てに奪われ
どこかで響く誰かの馬鹿な笑い声に汚され
やがて僕らはチンケな慰めで遠い異国に同情している
銃声を聞けば
身を縮め
悲鳴が飛び交えば
耳をふさぐ毎日で
愛と平和など
夢のまた夢だ
それでも戦場に咲く花にはなんの罪もない
神も仏もないこの地球には腐った大人たちの無意味な殺し合いが生んだ沢山の悲劇が今もなお繰り返されている
僕は言い捨てる
馬鹿らしい
命をなんだと
思っている?
命を奪うような
人間は人間じゃない
猛り狂った
ただの獣だ
見よ、戦場に咲いた花の美しさを
子供たちの潤んだ目を
お前たちはそんな美しささえ無視して
人を殺める
少年は今日も命からがら
生きている
いつ死ぬともわからない
恐怖の中で
そして我が日本では
平和すぎるがゆえに
馬鹿みたいな奴らが群れをなす
僕は秩序のないこの国の有り様に狂いそうになる
一体平和とはなんですか?
一体人間とはなんですか?
馬鹿は今日も馬鹿なだけだけど
少年は今日も
戦場に咲く花のようにただそこにいるだけで美しい
生きていることを何より 僕らに知らしめてくれる
君たちの命は
きっと馬鹿な奴らの命より 重いと思う
馬鹿は今日も馬鹿みたいに笑う
僕はただ黙って世界を見渡す。