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詩人:旅人モドキ(左利き)
ほろ酔いにつき夕焼けは薄荷もほおばってしまう
町工場の屋上で搔き鳴らす竪琴が儚げ
清酒による甘ったるい香りなど遠慮せず味わう
おれの人格ならば削り落とされ
きみは口癖を繰り返す 毒牙は空っぽの藁しべも狙う
すると寝台車の床を転がって
踊るは銀杯だろうか もしくは灰皿が底で舞う
どうすれば駄文をも整えられるかで
朝を心地よく迎えるかまでも占う
駅の改札を抜けても胸に宿る 夕焼けは薄荷もほおばって
おれの人格ならば削り落とされ笑う
きみは口癖を繰り返し 毒牙は空っぽの藁しべも裂け