詩人:あいる
ホコリかぶったら払えばよかったんだ
いつかまとめてやっつけてやるなんて
横目で汚いところは見ないふり
脆い理想は曖昧で甘い
気づけば君じゃなくボクのため
静寂に弱くなった
ついでに側にいつもいた暗闇も居なくなった
1人ぼっちの大切さを忘れて
小さい液晶を指でなぞる症候群
そんな作業に両手を使っちゃダメさ
時は止まらないよ
もうすぐ冬が来るらしいよ
誰が君の手を握るんだ
使いきりのカイロより
発熱するインナーよりも
温かい自信はないけど
充電はできる気がするよ
安心と安心感は別物さ
あきらめると優しさはもっと違うんだ
曇った窓ガラスを指でなぞる
すぐに消えちゃうけど
大事なのはそこじゃないんだ
澄んだ冬空なら
小さな声もボクの耳に届くよ
電波もメディアも要らないから
目の前の君だけが君だよ
伝えたくなったら
伝えちゃえばいいんだ
いつかまとめて長々と綴ってやるなんて
いざというときに圏外さ
喉が震えて音が鳴るよ
聞こえなかったら聞き返せばいいんだ
握った手は
ほら、こんなにも