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詩人:まとりょ〜鹿
猫舌なんかではないんだけど
真新しく淹れた紅茶カップに口付けた後
その間0,5秒にタイミングの絶妙さを味わう。
廊下を出て下駄箱に手を掛けて
外履きを手に掛ける前に戸惑う指先
その間0,5秒は学舎で過ごす時の短さを愁う。
読み進める毎に一つの結末に向かう
オチを見逃すまいと文字上に静止する目線
その間0,5秒に文章の深みを知る。
0,5秒先の何かを得ると言う事
もどかしいと言えばそうかも知れないが
何も思わずして過ぎ行く刻に
刹那の贅沢を味わうと言うのは
人間らしいと言えるのかも知れない。
君に懇願の口付けを
0,5秒の間は計算なんかではなく
君との時を味わうための
最高のスパイスなのかも知れない。
0,5秒から
永遠へと…
永遠の至福
そのヒントは
刹那の時にあるのかも知れませんね。