詩人:甘味亭 真朱麻呂
楽しいことは早足に過ぎて
あっという間に記憶から遠くなる
永遠に戻らない時間になる
それはつまり夢の話だろう
僕が消えたあとの生きることのない
未来の人からすれば
僕などもはや過去の人
何十年後の僕もその何十年の間までの時間を超えて行く
夢みたいなタイムマシンで空の亀裂から未来へも過去へも行けるだれでも旅人
荒れ果てた世界を見た
きれいなはずのすんだ空の向こうの国は同じ世界なのに
つながる空の向こうでは悲しい現実が広がってる
広がっている
そして また闇光をのみこむ
魅入られたようなうつろな瞳で
届かない
届かないんだ
悲しい思い出を残したまま
ほんとに思い出というのかはわからないけど
気づかないまま夜が明けて行く
砂丘にあいたアリジゴク
砂埃は未来の僕にも咳き込ませる
ずっとずっと
ララルララ
きみのすべてを守ってく 守ってく。