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詩人:野上 道弥
私が火をつけた煙草
あなたはスッと取り上げて
ふぅっと
優しげに煙を吐き出した
私に煙草を返すとき
手渡しではなく
口元まで持ってきて
想わずあなたの指にキスをした
私達は友達同士だよ
間接キス
何とも想わないあなたの素振りが
大人っぽくて羨ましかった
同じタバコ吸ってる共通点
なんだか嬉しくて
今度は私から
あなたの口元へ
何の抵抗も無くそれを吸う
唇は暖かい