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[128588] おしまいまで歩いてゆく

詩人:甘味亭 真朱麻呂


あれは長い夜の事だった
君がもし私が死んだらどうすると言った
そんな滅相もない事言わないでっていうと君はでも1日に貧しい国では何人もの人が死んでるかわからないのよ

信じられずに

深刻な現実をわからない愚かな輩はそれを平気で笑い飛ばして
配達されたピザをこぼしながら食う
それが一昔前の僕だった
僕だったんだよ

俺なんかにはわからない現実が
笑い飛ばせない現実が世の中にはたくさんあるのさ
どう俺は笑えるんだろう
なぜ俺は笑えたのかなあ
いつからそんなにも無神経になれた
親は泣くかなあ
そんな子に育てたおぼえはないと

死にゆく人がいれば
今日初めて出逢う誰かもいて
嬉しい事と悲しい事が重なる今日には
さまざまな出来事が世界で今も起きてる 悲しい事がどこかで起きてても自分の祝い事に精いっぱい笑えるのは世界が違うからじゃなくなくした命の分まで人は本気で笑う意味があるから

1日でも一時間でも
カップラーメンが出来上がる3分間の間でもいろんな事が変わるのさ
消えたり生まれたりくっついたりしてるよ
夜でも朝でも
何時でも
人はそこで笑ったり泣いたりしながら
生まれた場所にきっと誇りを持ち
夢をさがしている
すてきな夢を いつでも

消え去った人の分だけ
すこし軽くなった地球
でも泣いてる人の涙の水圧で重さは増す
地球の本当の重さを量ったらきっと
人の持つ気持ちや思いの数に比例して赤く矢印はふるえるんだよ
小刻みなリズムでカタカタと

それでもなんでもいいからそれとなく自分だとわかるなにかを残したい
思うより長い時の中で本来の時間より長く感じてしまう
僕はいつもひとりの楽しい時間以外は長く長く感じています
僕が笑ってあげる
誰も笑ってくれなくても飛び出したかったのは自由の国そこは極楽を求めた旅人達の楽園。

2008/07/03 (Thu)
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