詩人:望月 ゆき
いろんな、スキ。
いつもとなりにいて、のスキ
見つめていたいだけ、のスキ
あはははと笑いあいたい、スキ
並んで歩きたい、スキ
そんなのはおそれおおい!、のスキ
髪にふれたい、スキ
髪にふれてほしい、スキ
手をつなぎたい、スキ
指をからめたい、スキ
キスをしたい、スキ
キスだけではいや、のスキ
からだを重ねたい、スキ
からだを重ねたいだけ、のスキ
からだを重ねるだけではいや、のスキ
いつでもそれ以上を求める、スキ
おはよう、のスキ
行ってきます、のスキ
行ってらっしゃい、のスキ
ただいま、のスキ
おかえり、のスキ
ありがとう、のスキ
ごめんね、のスキ
さよなら、のスキはいらない、のスキ
あなただけスキ、のスキ
あのひともスキ、のスキ
だれでもよかった夜、のスキ
あなたでないとダメな朝、のスキ
それに気づかないあやまち、のスキ
いけないことだよ、って教えてくれたのは
大好きなひと
いけないこと、って
ずっと知ってた、
知ってた、
知ってたけど、わかんない
わかんない、今も
スキ、はぜんぶ嘘で
スキ、はぜんぶ本当だから
スキ、は困る