詩人:甘味亭 真朱麻呂
もしも君や僕が金持ちだったら
こんなに貧しくも幸せな気持ちを当たり前だとばかにするはずだ
そんな人たちの立場じゃないからとわからないふりをしながら
ばかにするやな奴だったろうな
だから金持ちじゃなくて良かった
だから君と過ごす毎日がとてもうれしく思える事だけで僕はもう言葉もない
いつ止まるかわからない限られたこの時間を大切に思える人といられることはみんなにも幸せなはずだ
感じられるだけで愛を感じられる時間があるうちに感じておこう
シんだのと同じようなからだになる前に
もっと思い出増やしたいな ふたりの心の中のアルバムがぎゅうぎゅうになって入りきれなくなるくらいに
僕たちの思い出は淡くて それでも
ちゃんとした存在感があるスミレ色だ
僕たちの記憶はきっとね いつかは
時が経てばこの流れの先でたどり着く
終わりの前になすすべもなく目をふさぐ
きれいな景色にみとれていたいけど
永遠の中を歩き永久に愛を咲かせたい
だけど野に咲く小さな名もない花にだって枯れるときは来るから
僕もそのときがきたなら枯れるとしよう
君とふたり いつもみたいに変わらない朝をむかえてその中で今日終わりがあることなど考えずに
きれいに最期くらいは散っていきたい
飾らない心のまま
いつものふたりで
僕も君も命ある花としてまだむかえることのない終わりをもみ消すように今だけを今はみつめていましょう
それでも消えてくれないほどの不安があるなら今夜、僕が忘れさせてあげるから おいで さあ
くり返す日々のむこうに見える闇におびえてた僕だったけど
僕は君に出逢えたあの瞬間から光だけをみつめてた
今、やっと気づけたんだ 自分でも気づかなかったってくらい素晴らしい当たり前な幸せに
今は絶え間ない光を背に浴び 前を見つめ下を向かず歩けてる 君のお陰で。