詩人:甘味亭 真朱麻呂
君になりたい
君になって
たくさんおいしいもの食べたいな、なんて
君は僕よりずっとずっとお金持ちだし顔もいいから 女の子からもあこがれの的
食いしん坊からも絶大な人気を博してる
君になりたい
その理由は
ほかにあるんだ
僕の場合は
食べ物じゃない
それは口実だ
巧妙なウソだ
ほんとは君になって
あの子に告白したい
君ほどのイケメンなら
あの子を振り向かせられる
だけど君はなぜかきざで金持ちのあいつには
興味がないと見えたので却下 突然の却下
前言撤回! 撤回!
前言撤回! 撤回!
鑑識に回してくれ
そのまま
燃やしてくれ
ふざけた僕の願いを
一度は夢みた
両手に花 リムジンでお出迎え
白髭たくわえた執事つきの坊ちゃま
だけど今は
興味ない! 僕も
興味ない!
ただのキザ野郎!
そう僕も気づいたんだ!
つい最近のことだけど
その嫌悪感はいよいよ増してきた
つい最近のことだけど
ばかにはできないほど
奴は腹黒な男だと知ったんだ
あの日のばかな願いを後悔する
精いっぱい ほんきで後悔する
僕は妥当な道を選び進む
君ほどの美人じゃない
それでも可愛くって人見知りの激しい
そんな僕にぴったりの暗めの女の子
雨がちレディ
オーイェーイ!