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[166919] 光と影

詩人:どるとる


夜明けと共に太陽は昇り
日暮れと共に太陽は沈む
気づけばいつもそこに1日があり
気づけばいつの間にか1日は終わってる
目覚めればそこに今日があり
明日といっていた1日は今になる
今と呼んでいたものは過去になる
楽しいことも
悲しいことも
いつの日か思い出になる
失ったもの 手にしたもの
交わした言葉 愛した人 大切な人
かけがえのないもの
その全てに等しく定められた時間は 当然のように人から奪う
産み落とした人でさえも さよならを言わせるんだ

振り返れば 信じられないほどの道のりを歩いていたことに気づく
進むことはできても
戻ることはできない
今まで歩いてきた道
背負ってきた時間
通り過ぎてゆく幾多の季節
時計の針の音が僕の命を次第に削ってゆく

出会いと別れ
笑顔と涙
喜びと悲しみ
安らぎと痛み
僕に注ぐ眩い光
地面にできた黒い影
現れては消える
もうひとりの自分
黒く塗りつぶされた自分そっくりの影

一度しかない今日も終わってしまえば呆気なすぎて愚痴を言う気にもならないけど
どんなに辛かったとしても あなたはやり直したいと思いますか? 僕はどうだろう?

不安という影
希望という光
目を閉じ
そっと眠りに着く
明日も明後日も
ずっとずっと
土に還るまで
この命果てるまで
全ての人につきまとう光と影の中だれと肩を貸しあい歩く?

残された時間の中
嬉しいことがあるなら笑うだろう
悲しいことがあるならば泣くだろう

いつもいつまでも
変わらない景色さ
ただ、いつか壊れてしまう景色だから
生きていられる今やこの時間を大切にしたいと思うだけだ

出会う人も
見つけた何かも
手に入れた愛も
傷つけた罪も
悲しい過去も
退屈な今も
飲みかけの珈琲もやり残してる事も
何ひとつ要らないものはない

影を宿したこの肉体が光を求めるのにはわけがあるのです
その答がこの人生にはある。

2011/03/30 (Wed)
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