詩人:ユズル
遠い 届かない 遠くで
何か 光った
呼吸を忘れるほど
美しいものを見た 気がした
彗星が ひとかけら
遠く 遠くへ 落ちたらしい
握った 冷えた手を ひいて
あそこへいきたい いいかな
僕らが目指すのに
理由なんて きっと何もない
言葉を落としてきた
光にただ 憧れた生き物
辿り着けないことを
知っている ずるい僕を
とめない 冷えた手
記憶を零しながら
僕らはいつだって 優しい
優しいだけで 苦しかったんだ
僕らの迷いに あたたかい眠りを
柔らかな笑顔を
彗星まで 歩けたなら
彗星まで 辿り着けたなら
そのときは