詩人:高級スプーン
独りぼっちが
嫌だから
黒に包まり
闇から逃げた
姿を隠したのに
自分を消せなくて
余計に苦しくなる
生きていると
ゼロにはなれないの
光から遠退いて
否定ばかり
上手くなる
影へ影へ
進めば進むほど
自分だけになって
怖くて怖くて
より暗い深い
奥底へと
入り込むんだ
黒に怯えて
黒に頼って
黒に覆われ
黒に染まり
差し出された
救いの手を
払いのけた
「ヤメロ!
剥ガサナイデクレ!
僕マデ
持ッテイカナイデ!!」
黒に慣れてしまい
黒を手放せなくなった
今
光を浴びたら
器は中身を失い
発狂して暴走してしまう
「ダカラ
オ願イ
助ケテクレルナラ
黒ゴト抱キ締メテ」
星や陽は
内側から輝き
闇を照らす
光を放つのに
どうして僕は
陰る一方なんだろう
黒に飲み込まれる
自分が居なくなる
駄目だ
助けて
消えたくないよ
「ソレナラ
手ヲ伸バセ!
僕ノ手ヲ掴メ!!」
苦しいのなら
離さないで
自分自身を
助けてくれるのは
黒じゃない
君自身だ
「ホラ
僕モ輝イテル」