詩人:どるとる
本当のことは嘘で上手に 隠されて
言いたいことさえも言えない世の中だ
愛想笑いが咲き乱れるこの街で お世辞を耳にしない日はないね
本当は 従いたくなんかなくて
本当は やり返したい気持ちで いっぱいなはずなのに
拳を握りしめて
口を結んで黙ったまま
うつむいて
うるせえ誰かの
説教が終わるのを待ってる
時代の風に吹かれて
時代の歌に見送られ
若者は常に若者らしく
この平成の世を生き抜き時代の服を身にまとい時代の風潮に感化され時代の色に染められていつか誰かがあこがれた大きな夢を追いかけ続ける
旅人のように宛もなくさまよう日々
時の列車はまっすぐに
終点に向かい
運命(さだめ)というレールの上を走り続ける
本当のことを口に出してはならない
暗黙の了解のように僕らはなんとなく知ってる
愛想笑いに隠された本当の気持ちは多分いつまでもこんな世の中じゃ見せ場はないね
もやしのようにやせ細った現代人は偏見と慈愛に満ちた歌を生み出す
「草食系」なんて呼ばせはしないさ
僕らはおかしな時代に抗う歌で思いを叫ぶシンガー
時代の風にさらされ
時代の歌に救われて
若者も年寄りも関係なく
この平成の世を渡り歩き時代の良さと時代の粗をえぐり出し
何も隠さず何も偽らないまっすぐな歌を僕らは歌うべきなんだ
今この時代に必要なのは便利な道具でも最新型のテレビでも
お茶の間賑わすアイドルでもなくて
きっと世の中のひずみを見直すような そんな落ち着いた時間だ
少しだけ とばしすぎな時代のスピードについていけずに
置いてけぼりの僕らはもう若くもないのかな?
君はこの時代が好きですか?
心から好きといえますか?
時代の風に吹かれて
時代の歌に見送られ…
振り返ればほら
昔と何ら変わらない景色が傍にある
それだけでいいや
命の時刻は1秒も狂わずに 定められた時だけを刻む 今日もあなたの傍で。