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詩人:甘味亭 真朱麻呂
神様の監視下のもとで飼われた僕らは世界の中で今日も生きる
僕を睨んでいる追っ手の目から逃れたい
あなたの冷たい目よりもずっと嫌なんだ
真夏の狂ってるんじゃないかと思うほどの暑さから
少しだけ いやだいぶ逃れられるひみつだといい場所 空に向かいのびた木々が屋根の代わりになって日陰をつくる
小さな避暑地に逃げる僕 とつぜんの風に自慢の顔をかばいながら四方八方に飛び散る髪の毛をつかまえる
スパイみたいな
コソコソした
動きを見せる君
その何メートルの距離から数歩おいて後ずさりする僕を君なら許すかな 許さないかな
白百合は可憐に揺れてステキな音色奏でる この恋はなにを言おうが乙女を乗せた難破船
君に思いを伝えるために必要なものは華奢なあなたのからだの隅々をなでる南風と沖合のカモメの影さえあればいい
港町から灯台の明かりが届くような
岩陰にひそんだ僕はカニ歩きで闇を横に進む
誰もがその胸に隠した迷えるヒストリー
僕ならあなたを光に間違いなく導くことが出来るから
ねぇ 手を貸して
痛みさえ強がって何事もなかったフリして
いつものキザなせりふで世の女どもを召しとろうとする
そんなあなた
昨日の私のデフォルメ
なんて
つい昨日は同じだった自分なのに
棚に上げる君も相当キザだよねなんて
笑いあう今があればそれでなんの問題はない!
神様の監視から
逃れられなくっても
女神にいつか
愛想尽かされても
僕はほかの女に乗り換えられるほど器用なやつじゃないから
どうかこのまま
平穏に時が流れ
二人仲良くいられること願うから
僕は見えないのにたたえられるあやふやな神様の影よりも
目に見えて信じられる僕と同じように現実にいて実在する君を信じる事にした
それでなんの問題もないよね
ねぇ僕にとっての神様 世界の全て 頷いて…?