詩人:Ray
二人で
春のお祭りに行った時に
何気なくあなたがやったくじで当たった
「ハズレ」にも近い
小さなしゃぼん玉
悔しそうに
あなたは笑って
それをあたしにくれた
小さなプレゼントに
あたしは喜んで
『今度一緒にやろっか』って言った
『そうだね』って
あなたは言って
笑ってた二人
気が付けば
あたしの部屋の机の上の端っこに
ぽつんと置かれてた
しゃぼん玉
あぁ、こんなところにもまだあなたが居た
って
微笑みを浮かべた
結局
一緒にやることなんて
出来なかったけど
今度 晴れたら
一人ででも
やってみようかな
未だ枯れない想いが
ここにあること
あなたに届けたいから
遠く 高く
ずっと ずっと
飛んでいけばいいな
どうか 割れないでいて
強い風が吹いても
どんなに時間がかかっても
あなたに伝わるように
消えて
失くなったりしないでね