詩人:どるとる
悲しみ受け流す
傘もないままに
上から下まで
ずぶ濡れ
金色のカナリアが
落としていった
チャンスを
うまく受け取ることができず川に落ちた
拾いに行くことすらしなかった
次のチャンスがあるだろうと通り過ぎた道 今は遠く 虹の向こう
殺風景な部屋の中で
途中まで読んで飽きた 文庫本やら漫画本やらで溢れかえった
中途半端な毎日を裏付けてしまう だらしなさが ほらね 母を鬼にする
すれ違った人が馬みたいに 馬鹿にした鳴き声で笑うから
今日も涙の雨が降る
どんな些細な出来事も雨を降らす要因に変わってゆくのさ
悲しみをまともに
受け止めた心は
愛想笑いさえももうできないくらい沈んでゆけるところまで沈んで 青く染まった青く染まった レイニーデイ
夢の迷路をさまよう真夜中
シンデレラの魔法が解けるまで
僕は嫌みなほど着飾って 誰かに許しを乞うように 言い訳ばらまき便宜をはかるのさ
知らぬ間に雨はやんでいた
それさえわからぬように 僕は悲劇のヒーロー気取りで いつまでも泣いていた
ゆらゆら 月明かり浴びて 独りきり 月見酒 酔いどれリーマン
今日も涙の雨が降る
どんな些細な出来事も雨を降らす要因に変わってゆくのさ
悲しみをまともに
受け止めた心は
愛想笑いさえももうできないくらい沈んでゆけるところまで沈んで 青く染まった青く染まった レイニーデイ
珈琲数杯分の会話をしよう
ただ寂しいだけさ
悲しみと憂いに満ちたレイニーデイバイデイ
カレンダーは桜色。