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甘味亭 真朱麻呂の部屋  〜 「最期の観覧車」への投 票 〜

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[91133] 最期の観覧車

詩人:甘味亭 真朱麻呂

あの日君と行った遊園地で
最後に乗った観覧車
この場所に来るといつも決まって乗るんだ
ワザと日が落ちるのを待って
夜景を眺めながら
僕は毎度のように
ゴンドラに乗り込む

何故だか
あの日の君は
悲しい目をしていた
君の横顔が小さな灯りの中で揺れていた
帰り道助手席で君は疲れはててぐっすり夢の中

自分でもわかってたんだろう
この先長くはないと
隠してても
なんとなくわかってたんだろう

1ヶ月でも半月でも
君といられるのは残り少ないから
君の好きなことをやらせてあげたい
それ以外僕にはなにもできないから
それくらいはやらせてください
君の恋人であった証に
あの日の君を忘れないよ
一周だけのゆっくり流れた時間
一周だけだけど
今でもくまなく思い出せる
最期の観覧車。

2006/12/12 (Tue)
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