詩人:壬治
人知れず芽を出して
知らぬ間に育ってゆくよ
悪意も好意も、希望も絶望も
自分さえも知らないどこか
心の片隅に
ひとつ、またひとつ
種は撒かれてゆくけど
いつだって強く思っていてね
気持ちをしっかり
抱きしめていてね
前を見据えて
その変化を見逃さず
自分に素直でいてね
たとえば本当のことが
わからなくなったとしても
大切なだれかが
愛するだれかが
あなたをきっと見守っている
幸せの種には
微笑んで
過ちと失敗を糧にして
ハレの日は日光浴
涙の日も、全身に
その潤いを浴びて
癒しの声を届けたい
気持ちが指し示す
まっすぐな道をどうか
そのまま信じて歩いてほしい
"ないものねだり"も
たまには、あるけど。
幸せになるために
必要なものはぜんぶ
ちゃんと携えて
生まれてきているはず
どれだけ詭弁といわれても
駆けつけて私は言いたい
あなたは愛されてるって
どれだけ辛いことが
待っている未来でも
私は言うよ
どうか生きていてって