詩人:怜士
周りを見て手を挙げたよ
誰も要らない僕になりたくなかったから
箪笥の中から出してもらって
人の中に入ってみたかったんだ
笑うとこ
怒るとこ
頑張って覚えたよ
忘れたら僕はやっぱり箪笥のゴミで
誰も要らない塵に戻ってしまったね
僕の中には愛はないよ
覚えたてのキライって言葉が
頭ん中回って離れない
止まらない涙を袖にくっつけながら、
嫌われないように笑っていたよ
こんなもん要らねえ
なんて言わないでほしい
僕を刺すために包丁を磨がないで
その音で夜中目が覚めるよ
起きた自分を殺したい
まだ生きるつもりなのか
気付かず眠っていれば死ねたのに
たぶん顔は笑ってる
貴方に嫌われたくないからね
誰も要らない僕にはなりたくないからね