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詩人:麗華塵
あぁ…燃える空よ…
今日も私の空に聳えるのか…
男は目を覚ます
手当てを受けた胸の傷
痛むのは傷だけだろうか
ベッドにもたれ掛かり寝ている娘
娘の服には敵軍の紋章
「神よ…許したまえ…」
聖剣をとり娘の首に当てる男
目覚める娘
「貴方の剣は泣いている…」
幸せを背負い生まれた剣
本当に背負ったのは何
希望を背負い生まれた剣
本当に背負ったのは何
貴方は泣いてるように剣を振るう
戦場でも…今でさえ…
復讐の名の元に…
間違いに気付きながらも剣を振るわなければ自分が無くなるような気がした
間違いに気付きながらも剣を振るわなければ死んでいった者達が無くなるような気がした
間違いに気付きながらも剣を振るわなければ生きる意味が無くなるような気がした…
あぁ…娘の瞳が男の瞳を見つめる…
泣き崩れる男
聖剣は取り返しのつかないほど血に染まってしまった…これから私は何を償えばいい?
血を拭いなさい…それは辛く悲しい道のり…血を拭いなさい…その間、貴方の涙は私が拭ってあげますから…
敵軍の娘に恋をした男
復讐の道のり
奪い続けた命の代償に何を捧げる…