詩人:番犬
よおブラザー
お前の横顔が悲しいんだ
憎しみばかりで彩られてさ
貧乏さえも恥じるお前の横顔が
俺は心の底から悲しいんだ
なあブラザー
無言はよして話をしようぜ
たとえばの話だ
もしも自由のピストルが
なんでも殺せるピストルが
俺たちの手の中にあったなら
いったい何を撃ち倒そうか
よおブラザー
俺に教えてくれないか
昔つきあってた売春女か
それとも酔いどれたお前の親父か
お前をそこまで追い込んじまった
そいつの正体を教えてくれよ
よおブラザー
お前が最大の過ちを犯す前に
俺がお前を撃っちまうかもしれないよ
そうすりゃお前は自由になれるからな
俺はその後自分の頭を撃とう
自由ってのはそういうことさ
なあブラザー
お前の横顔が悲しいんだ
笑ってくれよ