詩人:野上 道弥
『プラットホーム』 時刻表の前で立ち尽くした 黙りこんで うつむいて 君が乗る予定だった電車は 何時間も前に駅を出て いったい何本見過ごせば 言えない言葉を切り出せるんだろうか 握り締めた切符の角が食い込む 潤んだ瞳が無言で責めたてる 行くなよ