詩人:放射能]
2号はもはや
俺の手を離れた
そして新たに3匹
白と黒と茶の仔猫を
魅衣と命名し
白と茶の仔を雷
茶オンリーの仔を堕衣
とした
魅衣は甘えっ仔で
すぐ膝の上に
乗ってくるのに対し
堕衣はビクビクして
なつかない
雷は敵に対し唸り声を
あげ攻撃的だが
ひとまず俺の軍門に
くだったようだ
動物的な勘で放射能の
力量を察知したか
しかし
このペースでいくと
毎年仔猫を育てる
羽目になるような気が
するのだが
見殺しにするよりは
いいだろう
常に死へと向かって
いく俺も
くたばる訳には
いかなくなった
魅衣も雷も堕衣も
見捨てたりはせぬぞ
放射能に育てられた
仔猫達として
はばたく日を待て!