詩人:甘味亭 真朱麻呂
時は緩やかに流れてゆく
途絶えることのない人だかりが街に溢れる
まるで汚いものでも見るように僕は来ることのない夢の訪れをずっと待っていた
吸い込まれてしまいそうな空の下
いったい僕は何のために生まれてきたのか
理由なんてあるはずもないのに
何度も何度も繰り返した
風に吹かれて
僕らはまるで蒲公英の綿毛のように
次の世代へとバトンを渡すときがくる
そして僕らは覚めることのない眠りにつく
それでも悲しむことはなかった
だからといって喜ぶこともなかった
ただ頷くことしかできないから
だから一日一日を噛み締めて生きていくと己に誓った
いつもと同じ青い空の下で。