詩人:甘味亭 真朱麻呂
空が濁った灰色をしている
すぐにでも雨が降ってきそうな天気だな
こんな日はいつもブルーな気持ちになる
多分雨が降ってきたらもっとブルーになるだろう
ブルーというよりも藍色に近い濃いブルーだけど
そうこうするうちに雨が降ってきて
ポツポツと空からたくさん降ってきて
色とりどりの傘の花が街に咲いた
それはどれも悲しい色をしていた
雨に濡れ雨を弾いて
行き交う人は誰もが悲しい顔をしていた
ただただ無表情に歩を進める
僕はただ
まるで雨雲の切れ端になったように灰色の心で俯いて歩いてゆく。