詩人:甘味亭 真朱麻呂
いつの日かこの声は消えてしまう
僕の命が消えてしまうように
僕が消えたら声も消えてしまうよ
この声も僕の命と同じ寿命をもってるから
今 声を響かせて
空に もっと もっと
伝えたいこと 誰かに話しておきたい事
すべて すべて 残さず
歌声は永遠に絶えはしないから
生まれそして死んでく
その流れの中で誰かが歌を流すだろう
いつか昔歌ってた誰かの代わりみたいに
誰かが誰かの記した跡を継いでく
自分の形でアレンジするように
特別な自分だけの歌に置き換えて残すさ
その人も
歌声は永遠に続いていくだろう
限りなく 流れる涙
そして
果てなく 広がる空
そのどこか
世界の真下で人はそれぞれの幸せの形を記した未来の設計図にしたがって
自分というひとりの人間を幸せへと導いてゆくさ
そんな望みや欲望はその人の中から消えることはないから
人は不器用に歌い
もっと良い歌い方を学ぶ
人は上手に歌う
そんなふうにして
ずっと後々も世界は続いてゆく
それからの世界は
ずっと上手いこと流れてく
繰り出される日々のアッパー
僕はよけきれず明日という壁にまた引き戻される
勝ち目のない戦いに僕は選ばれた
だから人は今 ここにいて意味があるから生きてる
なにかしら意味を見いだすために神様は命を与えた
そんな、いかがわしい信憑性のかけらもない理由を抱きしめても
なんにも解決には結びつかないけど
僕は思う それでいいと 神に誓ってもいい
ただ助けようもないくらい純粋な心で紡いでく言葉のような
罪のないきれいなひとみで見つめてるつもりだから
少しくらい不器用に生きてたって笑ってすまさせて
それくらい許されても差し支えない現実を今僕は生きてるんだから
神様 どうか お手柔らかに。