詩人:どるとる
桜咲く季節が静かに訪れし時 僕の頬に涙が流れ
忘れたはずの思い出が花びらのようにこぼれる
言葉ではいくら強がってもやっぱり心は正直だから偽れない
あなたとの楽しかった日々
今僕はその足跡をたどるように
あなたを思い出すから 悲しくなるのさ
ああ 桜咲く季節は悲しくなる あなたの影を振り払えないあなたがくれた思い出はあまりにも美しいから
桜咲くこの道に僕は今年も涙をこぼす
あなたが残した 小さなこのアルバムの中にある いくつもの写真
そのどれもが笑ってる写真じゃないけど
あなたの笑顔はまるで太陽のようだった
役に立たない 不器用なこの僕にも あなたはやさしくしてくれた 嬉しかったんだ
ああ 桜咲く季節はあなたの季節だから
まるでゴールのないマラソンを強いられているようなものさ
この悲しみには終わりはないから
桜咲くこの道に僕の涙のあと見つけたら
それは去年の僕の涙
まだ君を忘れられない
ああ 桜咲く季節は悲しくなる あなたの影を振り払えないあなたがくれた思い出はあまりにも美しいから
桜咲くこの道に僕は今年も涙をこぼす
愛とひとくくりにしてしまえば楽だけど
そんな安い恋じゃなかった だからこそ悲しみはぬぐえない
ぬぐえない
この道はあなたと歩いた最初で最後の道
春になると一面に桜でいっぱいになる
素晴らしい桜道
悲しみとやさしい思い出の道さ
笑顔も涙も記憶している桜の道さ
花びらのように 涙こぼれ 気持ちとは裏腹な青い空が心に虹を架けるまで。