詩人:甘味亭 真朱麻呂
桜が咲くのと一緒に僕の恋も花開くといいな
都合のいい願いを空に投げた
豪速球とまではさすがにいかないけど自分がいまできる精いっぱいの思いで
君を愛したいんだ
春 夏 秋 冬
過ぎ去るときは早い
まるで風のように
振り返ればきつかった日さえも今では幻みたいに心にもおぼろげで断片的にしかおぼえてない
なぜだか悲しくって
涙がつたうんだ
誰のためとかじゃなく今はただ日々の過ぎ去るあまりの早さ そのせつなさに素直になって悲しんでいるのでしょう
うれしいふりしても
すぐにバレてしまう
嘘をつくことがへたくそな僕の嘘は嘘になってなかった まったくの無意味
僕が悲しむせいで君を泣かせてしまった
僕をゆるしてほしい
こうしてまた待ち遠しかった季節も過ぎ去ってゆくけど
ただ悲しむだけじゃ終わらない
ただ手を振るだけではおさまらない
だから
抱きしめよう
ぎゅっと
季節がまだそこにあるうちに
飽きるまで感じよう
堪能してみようよ
今 桜が咲いて
早送りするみたいに
パッと 桜が散る
巻き戻しはできない
ただ繰り返すだけ
寒い冬を越せば
芽吹いたつぼみがまた街を桃色に染める
僕はいつでも
待っているんだ 桜が咲く時 その瞬間を逃さないよう
思いも思慮深くいないで豪快に咲けよ
咲き乱れよう
ふたりの恋の花びら舞い踊る 世界で
踊り続けよう
回り続けましょう
今こそ心に春よ来い
恋という春よ実るなら今だよ
パッと パッと 今
花開け 僕の恋
君の心まで春風にのって吹いてゆこう
あたたかい道を駆け抜けてたどり着くまでのドキドキとたどり着いてからのドキドキ
永遠 抱きしめたいから
春よ 春よ ここに来て
僕を 僕を 幸せにしてください。