詩人:どるとる
桜咲く季節が来たよ
出会いと別れの季節
卒業する人
入学する人
入社する人
いろんな出会い
いろんな別れ
笑顔と涙の空の下
桜は綺麗に咲くだろう
そして君の涙や笑顔を見送ったら旅立つように散ってゆくよ
思い出す 僕が学んだこの校舎から卒業した時
あざやかな桃色の桜が咲いていた朝
この校舎と別れる僕の背中を何も言わずに見送っていた桜
あれから時は流れて僕も大人だよ
毎日油にまみれて
工場で汗をかいているよ
桜が咲くと思い出すよ
あの時の涙
あの時の笑顔
いろんな思い出
あの日僕を見送った卒業の桜に
今年も誰かが見送られて 旅立つその背中に花びらがこぼれ
その人の心に思い出を刻むのだろう
笑顔も涙も桜色に染まるような
あざやかな日になるのだろう
旅立つ人の背中に僕は卒業の歌を送るよ
ふいに肩先にこぼれるような花びらのような儚いメロディー
そっと
卒業と桜の季節
色濃いその関係
忘れられぬ思い出の中の君のあの涙よ
時を駆け抜けあざやかに花開く
夢という桜になれ
未来に花開く 桜になれ。