詩人:どるとる
欲しいものは全部手に入れたから
なんにも望まない
なんにも欲しくはない
日当たりのいい場所で誰かを愛したり
誰かの傍で 微笑んだり そんな未来を本当は夢見ていたけど
今はもういいんだ
諦めたんだ
孤独という壁に阻まれて 一歩も進めない
あふれるような途方もないさびしさ抱え
燃えるような果てしない切なさ抱きしめて
生きる毎日には
希望はない
欲しいものはもう手に入れたから
なんにも望まない
なんにも欲しくはない
無欲の果てにあるものがもしも孤独だとしても 僕なら大丈夫 きっと大丈夫
明日は明るい
未来となるだろう
確証はないけど
僕はこのままでいい
傷だらけの身体を撫でながら 彼は笑った。