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[130757] 声を聞かせて〜愛の定理

詩人:甘味亭 真朱麻呂


今 君の声を僕に聞かせて
今 いちばん君の声が聞きたいから
いつでもそんな単純な僕だけど
君ならば笑ってそんな事っていうかな

もうお互いの次の言葉 だいたい把握できてしまう僕らは
新しいなにかを求めて 次のステップに歩きだしていたんだ

最前線 今ある未来を超えてさらなる未来がその先で待つ
でもひとりの人が見れる未来は限られてる いつからいつまでという具合に

だから 君の声が聞けるうちに 聞こえるうちに
僕のこの声を君に届けたい 何も聞こえず聞かせられなくなるまえに

精いっぱい
目いっぱい
愛を声にしたい
愛を届けたいんだ

今…今…今 いつの今
焦れば焦るほどに遠ざかる道
明日…明日…明日
もう先延ばしにするのだけはやめて
今を生きていこう
瞬間を生きてる僕らにはもういつかなんて言葉はいえないと気づいたんだよ
永遠に続く時間ならばかなったことでさえ

期限つきの命を持つ僕らには無縁らしいんだ

だから 声を聞かせて
響かせて 命つきるまで何度もばかみたいにいうんだよ
おかしいんじゃないんだ
真剣だよ 狂ってるのはきっとそれをものともしない奴らのほうさ

命 投げ出すまえに考えることがあるだろ

こんなに 生きてりゃいいことあるんだぜ
死んじまったらできない 苦しみ超えた先の楽園
生き続けた人しかゆけない場所があるんだ

それがほんとうのユートピア
それこそがただひとつの楽園

いつまでも消えない
どこまでも響いてく
声を聞かせて 僕に

少しずつ消えるように
小さくなるその声を
完全に途切れるまで
少したりとも聞き逃さないから

耳をすます 君が声を放つほうに
意識を集める
いつまでもひとりの人を思い続ける だからこそ出てくる歪み

それが人を愛するという定理さ。

2008/08/19 (Tue)
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