|
詩人:甘味亭 真朱麻呂
目標の的が決まらずいつまでもそのままだったら
みんなにどんどん先を越されると思って適当な的に照準絞って矢をとばす
だけれど当たったはいいもののやっぱり叶えたい夢じゃないから
暮らしづらいっていったらありゃしないよ
風の吹くほうへ その出口へ
ただ光がもれるほうへ 歩いてく
なにかを考えたりするのが苦手で先のことを見通せるゆとりのない僕だから
ただみんなについていくしか無かったんだ
気づくとそこには僕のぜんぜん知らない世界が広がってて
途方に暮れた僕にともはまんまと引っかかりやがったなって顔をして笑った
人など信じられるか
自分さえも信じられなくなった僕なのに
人など信じられない
笑って 泣いてさんざん働かされて
気づいたときにはいい歳でかえってくるものといえば使いようのない札束と残り少ない命の時間
そんな僕に光はあたるのだろうか
傷だらけの身体
光が手のひらいっぱいにあふれて
胸を満たすユメマボロシ
そんな夢みてたんだ
ずっと
それなのに無惨に過ぎてく日々のあまりの軽率さと重みのない奴らの冷たいただの言葉
通りで無料で配られるポケットティッシュよりずっと安上がりな言葉だけ
ひらひら 舞う世界
腹が立つばかりでいらだちが増えるだけで
カッカッ湯気がたつ
腹が煮えくり返るほどに人間らしさを知らない奴らに教育を説いてあげたいよ
世の中の癇癪をすべてぶつけたいよ
そんな奴らに 奴らに
尽きないムカムカを暴力じゃなくて
教育という甘い甘い裁きを下したい
話はそれてどこへゆくのか
僕の話はいつもあっちへこっちへそれまくってく
こんな風な感じでいつでも
僕の話はいつもひとつすら結論の出る話はないよ
だからいつもみんなは話を丸がつくめでたしまで聞くことなく
点がつくあたりでたまらず去る。