詩人:翔
羽根は片方しかない。1つは亜硫酸で溶け、1つは黒煙で黒ずんでいる。爛れた皮膚は痛々しく、眼球も溶け出している。人々の悪意、憎悪、嫌悪、、、天使の身体を蝕むには十分過ぎるほどに溢れている。それでも彼等は痛々しい身体を引きずり、人々に一時の幸せを与えている。人の幸せだけが傷を癒す唯一の方法だから。