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詩人:右色
最近、自分に相応しい呼び名を見つけた
「お化け」だ
誰かに優しいと思われれば優しくなるし
誰かに面白いと言われれば面白くもする
何も言われないければ
ゆらゆらと世の中をうっすら漂っている
これ以上ない「お化け」だ
もしかしたら
見えているだけで
足も無いのかも知れない
そういえば
大体のことに てごたえ が無くなって
何事も記憶に残らなくなっている
ああ
耳鳴りも随分酷くなった
ここまで来ると
教会の鐘に聴こえなくもない
そうやって
だんだん
長い時間を掛けて
だんだん
にせものの「お化け」は
ホンモノの「お化け」になってゆく