詩人:夕凪
母の介護から 手が離れ 何年ぶりかに 家を出た ‥ 線路添いから 一本外れた 古い木造ハイツ お向かいの ちびっ子達の声や お隣さんの 生活用水の音 時折、過ぎる 電車の音さえ ありふれた 日常の音で溢れる この空間が 今は妙に心地いい ‥ 新しい居場所が 新しい私の 背中を押して 明日もここから 踏み出してく ─‥ 駅前通2丁目 南向き木造ハイツ 過去から未来へと 風が抜ける 私の心の窓辺は 今日も変わらず 日当たり良好です 。