詩人:真姫‐マサキ‐
切な過ぎる季節は
二人を包んで
軟かな風に導かれ
そっと動き出す
儚き夢に陶酔し
光を照らし合わせながら
夜空を舞う蛍
その一方で
出会ったばかりの二人が
愛を求め
身体を繋ぎ合わせる
一夜限りの夢に
互い唇を添えながら
朝まで交わす
二度と同じ夜は
来ないけれど
糸を引くように
もつれてはほどけ
弾けた蛍は
幻想の世界へと
その身を委ねる
一度きりの夜を
過ごした二人は
また違う愛を求めて
別れを告げる
そして二つの蛍は
光を照らしながら
儚き空へと消えていく…
2007/07/05 (Thu)