詩人:どるとる
真の幸福を望む者よ
涙を避けては本当の幸福は咲かせられない
真の幸福を望むなら
涙の雨にうたれて
その冷たさを身をもって知ることだ
いつか 長いこの時の中でパンくずを道端に落として道しるべにするように
時に涙を 時に笑顔を蒔いたり咲かせたりする日々
涙の種を蒔いても笑顔が咲くとは決まってないから笑顔の種を蒔いても笑顔が咲くとはかぎらないんだ
だからひとつひとつの小さな積み重ねと小さな一歩がどんな花を咲かすかを決めるんだ 未来で
幸福を望んだ昔の俺が今ではどうだ
ただ平穏な日々を望んでるじゃないか
きっとそれは旅する中で真の幸福とはなんなのかを少しずつ少しずつわかってきたから
だから僕の漠然とした幸福は形を変えて今の僕の心にぴったりはまったんだろう
果てしない道は続く
これからも道は続く
時に雨に降られて
時に太陽に照らされ
希望と絶望のトンネルをくぐり抜けて
やがて見えるだろう未来にたどり着いたその時に出逢う景色がきれいじゃなくてもただただ平穏であればいいと思うのさ
答ひとつ出せといわれたらきっと僕は余裕な態度でこう言うだろう
幸福は人それぞれでまちまちならば僕にとっての幸福は今みたいな繰り返しが続いている未来をいうんだって大きな声で叫べるから
空はただ広くどこまでも呆れるくらい続いていて 僕はあいかわらずの無気力ぶりでチャンスさえ見て見ぬふり
そんな日々がとてつもなく大好きで自分に向ける愛よりもずっとずっと大好きで
そのせいで何をなくしても何を得てもけっして自分を責めることはせずに前だけを見て歩き続けること
誓ったんだ
日々、少しずつ
現在進行形で生まれ変わるようなデジタル世界で変わらないものあるとすればそれはそんな僕の心
そしてやがて涙も笑顔も無視した幸福の花が僕の中いっぱいに咲くだろう
どんな未来でも愛してみせるよ…