詩人:あいる
金平糖みたいな
星座をかき集めて
キャンバスを作ろう
大袈裟な愛や恋もいいけど
なんだか曖昧な今を
追いかけたいんだ
瞬きの隙間にも
旅をする流星
ドロップみたいな
涙をかき集めて
絵の具を作ろう
悟ったような哲学も良いけど
なんだか不鮮明な歴史を
抱きしめてあげたいんだ
囁きの合間にも
呼吸する運命
散りだした桜の儚さを
吸い込んで
時雨のあとに架かる
虹の入口と出口で糸電話
落ち葉と同じ色の
マフラーを巻いて
ダイヤモンドみたいな雪を
蹴飛ばすんだ
そうだ。
ダイヤモンドはもちろん
永遠の輝きはいらないから
君と生きる何十年かだけ
この世界が美しいものでありますよーに
振りかぶらないで云うよ
ボクと君が恋した世界を
君とボクで愛すよ