詩人:あいる
いくら掴もうと
必至に振り回しても
すり抜けるの
手を掴んでくれるのを
待って開いていればいいの
公園の桜は平等に
地面を染め上げる
落ちてるんじゃなくて
散ってるんでもないな
踊ってるみたいだ
ボクらもキャンバスの一部
ペーパー以外は流さないで
もう一歩前へ
公衆便所に振り回されて
やっぱりなんか情けない
ボクを思い出してる
綺麗な水彩も混ぜるな危険
暗い色になるって
知らなかったあの頃
虹色は紙一重
にび色と錆びた指先
いっそ淡色の単色でいい
そう多くの荷物は
持ちきれないから
つくにつけなかった
溜め息は水に流そう
春風は平等だ
花びらは吹雪いても
確立を度外視して
まだ手のひらは空だよ
そんな話をしたもんだから君がボクの手を握るよ
なんとなく寂しかった
心を埋めるよ
ボクの意地なんて度外視で
簡単に笑わせてみせるよ