詩人:甘味亭 真朱麻呂
この日のときめき
あの日のきらめき
僕はぜったい忘れない
何年経っても
時間がどれだけ
僕を時の隅っこに追いやっても
僕がみつけた花はしおれた花で
それでも君が喜んでくれた時はこんなんじゃなかった もっと生き生きしてたんだ
君の必死でつかまえた思いがひとつたりとむだにならないように僕が守らなくちゃ
なにもかもすべて死んでしまう
どこにも行かないで
いつも側にいて笑顔くれる人よ
どこまで旅は続くの
涙ばかり流してはまた笑える日々
鮮やかな日だまりを目指して走る
ただそれだけ
ただそれだけなのに
どうして小さな光すら見えないんだ
ああいつでも
ああ愛されたいだけ
君ひとりだけに
僕ひとりだけが
わがままな願いと思うのならば どうか忘れて 空耳とでも思って…
そんなことさえいえなくて 月日は無情に過ぎていく
影も残さないまま
光はやがて絶えて
生物は皆息絶えて
営みが嘘になる前に
僕は今 こうしていられる時に君と語り合いたい
愛について
これからについて
ただそれだけで迷い悩み続ける日々
僕は見上げた空の青さが憎い
庭の隅、日だまり
揺れるアサガオ
窓際、棚の上の写真
君とふたり悲しいほど笑ってピースサイン
カメラ目線が果てしなく憎々しい
そんな思い出とよべるかわからないものを抱いたまま
過ぎ去る日々とともに流れ落ちて行く時の砂 サラサラ
僕の抜け殻をうめるみたいに
ああ 世界はただまっすぐなものは斜めにはならないと相変わらず常識にこだわり
僕らの本気を笑うだけ
いつからそんなふうに変わってしまったんだ
アサガオも写真も日だまりも懐かしすぎて
それじゃ恥ずかしくて見れないよ…
夏をのぞけばそんな景色が見える
それに笑えてしまえる今は幸せかい? ズルく生きる君よ?