詩人:どるとる
僕が生まれた事も
今、生きてる事も
それはたったひとつの偶然がつくりだしたささやかな奇跡なんだ
受け入れて
拒んだりして
人は少しずつ
その奇跡に気づく
偶然が生み出した
たったひとつの
奇跡に今日も生かされていることさえ奇跡よりの使者は忘れている
我が物顔で奇跡をあざ笑う
奇跡と奇跡が重なって今まで奇跡が起こっていた
奇跡が奇跡に共鳴して奇跡が鳴り響く
奇跡たちが踊り明かす奇跡の夜に奇跡よりの使者はさらなる奇跡を起こすだろう
生まれた意味
生きている理由
死んでしまう意味
死んでいく理由
どうにかできる事
どうにもできぬ事
これからの日々
歩いてきた日々
過ぎ去る時間
後先の時間
すべてが偶然により引き起こされた奇跡という名の運命
運命は変えられない
それを変えられるのは気持ちが変わるから
けれどそれを変えても変えられるのはひとつ
だからそれひとつ以外は決めたなら変えられない
奇跡はひとつしか起こらない
それが今ある奇跡と起こるべくして起こった奇跡と重なるのさ
そしてそれが運命となる
たったひとつの運命となる
僕らは奇跡の運び手
未来へつなげてくゆくのさ
奇跡を 奇跡を起こすため
なんでもないことさえよく考えたら奇跡だとわかるだろう
ほら誰もが誰も
奇跡のお起こし手
そして奇跡の体験者
奇跡よりの使者だ
その証を感じよ
生きている中で
生きている今で
生きている事で
奇跡の雨に濡れよ
ひとりきり奇跡の雨が降りしきる中で笑い狂え笑い狂え
嗚呼
嗚呼
嗚呼
生まれてきた運命を
生まれてしまった悲しみよりも生まれてこられた幸せを見て行こう
今、僕は確かに
生きている
それこそが紛れない奇跡だとしたら僕はきっと奇跡そのもの
だろう
だから生きるんだ
奇跡ごと旅立たないように。